染谷秀雄集
染谷さんは、「夏草」(山口青邨主宰)、「屋根」(斎藤夏風主宰)に学び、平成二十九年には「秀」を創刊され、主宰を務めておられる。かたわら、俳人協会理事事務局長をも務められておられ、句集に『誉田』「灌流」『息災』がある。この句集は、自註現代俳句シリーズ・第13期28とあり、令和...
染谷さんは、「夏草」(山口青邨主宰)、「屋根」(斎藤夏風主宰)に学び、平成二十九年には「秀」を創刊され、主宰を務めておられる。かたわら、俳人協会理事事務局長をも務められておられ、句集に『誉田』「灌流」『息災』がある。この句集は、自註現代俳句シリーズ・第13期28とあり、令和...
福本さんは「天籟通信」の代表で、現代俳句協会の副会長でもあられる。その第四句集で、句集名「梨の木」は、〈還暦の少年梨の木を植えん〉からとられた。還暦の自分が、実がなるまでに十七年もかかるとされる梨の木を植えたことの意味を自問している。文學の森、令和七年三月十五日発行。...
彌榮さんは「銀化」(中原道夫主宰)のひと。2011年に「1%の俳句―一挙性・露呈性・写生」で群像新人文学賞を受賞しておられる。2025年3月3日、ふらんす堂発行。 自選句は次の15句。 小川から親子出てくる柳かな 麒麟草笑ひこらへて耳とがる...
長井さんは、「遊牧」(清水怜代表・塩野谷仁名誉代表)の重鎮で、現代俳句協会年度賞(第17回、2016年)受賞者。長らく「現代俳句」の編集長であられた。その第二句集で、2025年2月4日、現代俳句協会発行。一頁に3句収容、239頁、600句の渾身の句集である。...
永島さんは五十年も教育に携わり、俳句は「白魚火」「街」の同人。朔出版、2025年2月28日発行。長島さんは松江の人。個人的には何も存じ上げないのだが、好きな句が沢山あった。それでブログに挙げさせた戴いた。 自選12句は次の通り。一句目は「街」の今井主宰に褒められた句である...
林さんの第三句集(2025年1月15日、俳句アトラス発行)氏は1991年に角川春樹の「河」に入門。2021年、第一句集『ブリッジ』で俳人協会新人賞を受賞。2016年、「海光」を創刊し代表となっている。著作も多くある。 自選と思しき13句は次の通り。...
松岡さんが句集を出された。二〇二五年一月十日、交友プランニングセンター発行。新書版スタイルで、一頁に五句、一〇四頁の厚さ八ミリほどのもの。持ち運びしやすいサイズである。。謙遜されてか「句集以前」との前書きがある。 松岡さんにはその著作『小野蕪子管見』に随分お世話になった。...
髙田さんは『黒田杏子俳句コレクション』の1、2,3を発行され、また今回、新装版『玩具』『花実』およびこの『青麗』を出された(2025年1月11日、同日2冊を朔出版より発行)。 ここでは『青麗』から好きな句を抽出して小生のブログに掲げ、お礼としたい。...
中戸川さんは平成十二年から父中戸川朝人「方円」主宰のもとで俳句を始め、平成二十七年に季刊同人誌「残心」を創刊された。その第二句集で、二〇二四年十二月十五日、ふらんす堂発行。 自選句は次の十二句。 胸の子と影をひとつに初御空 退さりても退さりてもなほ花辛夷...
神田さんは、楸邨の「寒雷」で育った才媛。楸邨に係わる俳論を書いて現代俳句協会評論賞を受けている。また「われを去らず」三十句で同協会年度賞を貰っている。 今回の句集『われを去らず』は第一句集『虹』、第二句集『風船』とその後の作品の集大成で、思いの籠った第三句集である。202...
川島さんは坪内稔典さんのところで俳句を勉強し、「船団の会」散在後は「窓の会」の常連となる。2010年には滋賀県文学祭文芸出版賞をもらった。その第二句集。 2024年10月23日、朔出版発行。 自選15句は次の通り。 初喧嘩グラスをひとつ割るくらい...
鈴木わかばさんは、柏原眠雨主宰の「きたごち」などで俳句を学ばれた。その第一句集で、2024年12月1日、東京四季出版発行。序文は柏原さん。 手に取って気に入った。手に馴染むソフトカバーの四六版で、1頁にゆったり2句。天地ぞろい。装幀は髙林昭太さん。130頁で200句ほどを...
小沢さんは「青芝」(土生依子主宰、前主宰は梶原美邦)で山本つぼみに出会い、同氏が「阿夫利嶺」を創刊するに際し、同人参加し編集長となられた。同誌終刊の後、令和四年「あふり」を創刊し、その主宰を務めている。 該句集は、日相出版、2024年10月30日発行。...
塚田さんは「風鈴」青木千秋主宰)、「伊吹嶺」(栗田やすし主宰)、「好日」(長峰竹芳主宰)、「草樹」(宇多喜代子代表)で俳句を学んだ。その第三句集で、二〇二四年十月十七日、東京四季出版発行。帯は宇多さんが、この句集には「日々の折々の出来事や見逃しそうな些事にひそむ一瞬の輝きが...
島崎さんは「群青」と「山河」の作家。その第一句集。横澤放川の「モダニステイックな現代感覚とかすかな孤寥感とがこの作家の想像力の内部ではこをろこをろと渦巻いている」という言葉が帯にあり、 このわたこのこうたかたのひと日了ふ...
嵯峨根さんは1998年に俳句を始めたそうだ。「火星」「らん」「豆の木」で学ばれ、これは第四句集になる。「らん」は2023年に百号記念号で終刊した。2024年10月11日、青磁社発行。 小生の戴いた句は次の通り、多数に及んだ。 008 兵を乗せ自転の地球西日落つ...
池本さんは「街」(今井聖主宰)の創刊同人。その前は「寒雷」の同人であった。他に、〈もろてくれぬか濱人のインバネス〉など原田濱人の句が幾つかあるので、むかし、浜松あたりで濱人らと一緒に俳句を楽しんだのであろう。2024年9月20日、角川文化振興財団発行。...
著者の津高さんは、昭和九年生まれ。俳句は「未来図」に入会、同人ののち、「鷹」入会、そして同人。序文は、小川軽舟主宰が書いておられる。同氏は、帯に次の句を取り上げ、 祇王寺の松の時雨と聞きにけり 「中七が〈松の時雨 を...
栗原さんは「山河」所属の実力俳人。東京都現代俳句協会賞や山河賞を受けている。口語俳句協会会長賞をも貰っている。NHKの「俳句王国」で中原道夫氏の特選をもらったり、大活躍である。 序文は山本敏倖主宰が、極めて丁寧に多くの佳句をとりあげ、解説している。その数三十六句ほどもある...
田島さんは沢木欣一の「風」の同人から、林徹の「雉」創刊同人、超結社「晨」の同人参加などを経て、平成二十年に「雉」の主宰を継承し、俳人協会の要職におられる方である。 該句集は氏の第四句集で、東京四季出版、二〇二四年九月二十日発行。 自選12句は次の通り。...