新装版 髙田正子句集『青麗』
髙田さんは『黒田杏子俳句コレクション』の1、2,3を発行され、また今回、新装版『玩具』『花実』およびこの『青麗』を出された(2025年1月11日、同日2冊を朔出版より発行)。 ここでは『青麗』から好きな句を抽出して小生のブログに掲げ、お礼としたい。...
髙田さんは『黒田杏子俳句コレクション』の1、2,3を発行され、また今回、新装版『玩具』『花実』およびこの『青麗』を出された(2025年1月11日、同日2冊を朔出版より発行)。 ここでは『青麗』から好きな句を抽出して小生のブログに掲げ、お礼としたい。...
中戸川さんは平成十二年から父中戸川朝人「方円」主宰のもとで俳句を始め、平成二十七年に季刊同人誌「残心」を創刊された。その第二句集で、二〇二四年十二月十五日、ふらんす堂発行。 自選句は次の十二句。 胸の子と影をひとつに初御空 退さりても退さりてもなほ花辛夷...
神田さんは、楸邨の「寒雷」で育った才媛。楸邨に係わる俳論を書いて現代俳句協会評論賞を受けている。また「われを去らず」三十句で同協会年度賞を貰っている。 今回の句集『われを去らず』は第一句集『虹』、第二句集『風船』とその後の作品の集大成で、思いの籠った第三句集である。202...
川島さんは坪内稔典さんのところで俳句を勉強し、「船団の会」散在後は「窓の会」の常連となる。2010年には滋賀県文学祭文芸出版賞をもらった。その第二句集。 2024年10月23日、朔出版発行。 自選15句は次の通り。 初喧嘩グラスをひとつ割るくらい...
鈴木わかばさんは、柏原眠雨主宰の「きたごち」などで俳句を学ばれた。その第一句集で、2024年12月1日、東京四季出版発行。序文は柏原さん。 手に取って気に入った。手に馴染むソフトカバーの四六版で、1頁にゆったり2句。天地ぞろい。装幀は髙林昭太さん。130頁で200句ほどを...
小沢さんは「青芝」(土生依子主宰、前主宰は梶原美邦)で山本つぼみに出会い、同氏が「阿夫利嶺」を創刊するに際し、同人参加し編集長となられた。同誌終刊の後、令和四年「あふり」を創刊し、その主宰を務めている。 該句集は、日相出版、2024年10月30日発行。...
塚田さんは「風鈴」青木千秋主宰)、「伊吹嶺」(栗田やすし主宰)、「好日」(長峰竹芳主宰)、「草樹」(宇多喜代子代表)で俳句を学んだ。その第三句集で、二〇二四年十月十七日、東京四季出版発行。帯は宇多さんが、この句集には「日々の折々の出来事や見逃しそうな些事にひそむ一瞬の輝きが...
島崎さんは「群青」と「山河」の作家。その第一句集。横澤放川の「モダニステイックな現代感覚とかすかな孤寥感とがこの作家の想像力の内部ではこをろこをろと渦巻いている」という言葉が帯にあり、 このわたこのこうたかたのひと日了ふ...
嵯峨根さんは1998年に俳句を始めたそうだ。「火星」「らん」「豆の木」で学ばれ、これは第四句集になる。「らん」は2023年に百号記念号で終刊した。2024年10月11日、青磁社発行。 小生の戴いた句は次の通り、多数に及んだ。 008 兵を乗せ自転の地球西日落つ...
池本さんは「街」(今井聖主宰)の創刊同人。その前は「寒雷」の同人であった。他に、〈もろてくれぬか濱人のインバネス〉など原田濱人の句が幾つかあるので、むかし、浜松あたりで濱人らと一緒に俳句を楽しんだのであろう。2024年9月20日、角川文化振興財団発行。...
著者の津高さんは、昭和九年生まれ。俳句は「未来図」に入会、同人ののち、「鷹」入会、そして同人。序文は、小川軽舟主宰が書いておられる。同氏は、帯に次の句を取り上げ、 祇王寺の松の時雨と聞きにけり 「中七が〈松の時雨 を...
栗原さんは「山河」所属の実力俳人。東京都現代俳句協会賞や山河賞を受けている。口語俳句協会会長賞をも貰っている。NHKの「俳句王国」で中原道夫氏の特選をもらったり、大活躍である。 序文は山本敏倖主宰が、極めて丁寧に多くの佳句をとりあげ、解説している。その数三十六句ほどもある...
田島さんは沢木欣一の「風」の同人から、林徹の「雉」創刊同人、超結社「晨」の同人参加などを経て、平成二十年に「雉」の主宰を継承し、俳人協会の要職におられる方である。 該句集は氏の第四句集で、東京四季出版、二〇二四年九月二十日発行。 自選12句は次の通り。...
石田さんは、「木語」(山田みづえ主宰)で俳句を勉強し、一九九七年に、第一句集『秋の顔』で俳人協会新人賞を受賞された。その後、「椋」を創刊された。『万の花』は第四句集となる。二〇二四年九月十八日、ふらんす堂発行。 自選句の提示がないので、小生の共感句を掲げる。...
好井さんの第五句集。彼女は昭和十一年生まれで、平成十九年に「現代俳句協会第八回年度作品賞」を貰っている実力俳人である。現在は同人誌「棒」の創刊同人。二〇二四年九月十五日、株式会社ウエップ発行。 自選十二句は次の通り。 忘れたる初夢なにかしら愉快...
増田さんの第七句集である。氏には、詩集、句集、写真集など、数多くの著作があり、句集『冬の楽奏』でスエーデン賞・ソニー賞などを受けている。 この句集『かざぐるま』は高橋修宏氏の俳誌「五七五」に載せたものであり、シュールな現代俳句の典型だといえよう。二〇二四年七月二十日、霧工...
三宅さんは坪内稔典さんの「船団」で育った人。同結社散在の後は、「窓の会」に常連として参加されておられる。解説に池田澄子、一句鑑賞に坪内稔典、あざ蓉子、さらに穂村弘が寄稿している。二〇二四年八月八日、ふらんす堂発行。 小生の好きな句は次の通り。...
私の第三句集がまもなく発行されます。角川文化振興財団より、2024年8月23日の予定であります。概要を紹介申し上げます。 自選12句は次の通りです。 かげろふのゆらりかみんぐあうとかな ...
著者の柏原さんは大正十五年のお生れ。九十七歳におなりだ。「きたごち」の柏原眠雨主宰のご夫人だと、あとがきで知った。句集名の「メーデー」はご主人の誕生日だそうだ。「きたごち」といえば、以前、東日本大震災の句を集めた句集を発刊され、その中に日出子さんの作品もあったことを記憶して...
坂田さんは「藍生」(黒田杏子主宰)、「未来図」(鍵和田秞子主宰)から「磁石」の創刊同人(同人会長)を経て現在「麦」(対馬康子会長)に所属。金融機関にお勤めで海外勤務の御経験もある、とあとがきで知った。見聞の広さを感じさせる句が多いが、海外詠は目だたない。むしろ、落ち着いた和...