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雑誌の眼鏡

栗林のブログ

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乾 佐伎句集『シーラカンスの砂時計』

乾さんはまだ30歳代の若手の俳人。「吟遊」の同人で、「蘇鉄俳句会」などにも所属されている。世界俳句協会の会員。その第二句集で、2023年12月19日、砂子屋書房発行。 跋は早稲田大学時代のゼミの恩師内藤明さんが書かれ、あとがきからは、父が夏石番矢、母が鎌倉佐弓さんだと知った...

岩淵喜代子句集『末枯れの賑ひ』

岩淵さんは同人誌「ににん」の創刊代表。句集『穀象』により詩歌文学館賞、『二冊の「鹿火屋」』にて俳人協会評論賞を貰うなど、論、作ともに能くなさる俳人である。その第七句集。ふらんす堂、2023年12月13日発行。ハーフトーンの表紙、261句という厳選された句の数、小生の好みに合...

坂本宮尾編『杉田久女全句集』

俳句評論を能くする坂本宮尾が『杉田久女全句集』を編んだ(角川ソフィア文庫、令和5年9月25日発行)。久女の句集については、存命中に虚子に序文を願い出たのだったが、久女の行動に異常性を感じた虚子は、了解しなかった。そればかりか、昭和11年に日野草城、吉岡禅寺洞とともに彼女を「...

髙橋亜紀彦句集『異邦の神』

髙橋亜紀彦さんは現在「雪華」(橋本喜夫主宰)、「紫」(山﨑十生主宰)、「篠」(辻村麻乃主宰)の同人で、二〇〇四年に「祭」(山口剛代表)に参加してから俳句を始めた。「金木星」「いつき組」「里」「藍生」にも入っていたとあるので、自分に合う結社を尋ね続けたのであろう。栞は五十嵐秀...

佐藤久句集『呼鈴のあと』

佐藤久さんは、俳句結社「蛮」(鹿又英一主宰)の編集長で、同時に神奈川県現代俳句協会の重要な役割を担っておられる方です。その第一句集。帯には〈ソーダ水全てが未来だつた頃〉というノスタルジーの佳句が掲げられている。序文は鹿又主宰が佐藤さんの人柄や多くの佳句を丁寧に紹介している。...

河内静魚句集『水の色』

河内さんは、「馬酔木」「寒雷」「陸」「炎環」などで俳句を修練され、主に「寒雷」で活動されたようだが、平成十六年、「毬」を立ち上げ、これに集中されているようだ。途中、「俳句界」の編集長をも務めれた。その第七句集で、二〇二三年十一月三十日、朝日新聞メディアプロデュース部制作。...

土井探花句集『地球酔』

土井さんは「雪華」「ASYL」同人で「楽園」の会員。兜太現代俳句新人賞を貰った才媛である。この句集『地球酔』はその賞の褒章として現代俳句協会出版部がお世話したようだ。序文は橋本喜夫、解説は五十嵐秀彦、帯文は堀田季何の皆さんが書かれた。現代俳句協会が令和五年十一月七日に発行し...

川森基次句集『隠喩さみしい』

川森さんは同人誌「遊牧」(代表清水伶、名誉代表塩野谷仁、師系は金子兜太)の編集長で、俳句歴は、わずか三年である。だが、この句集を一見しただけで、若いころは詩や短歌などに興味を持っていたに違いないと思わせるほどの個性豊かな句集である。第一句集で、ふらんす堂、令和五年十月十二日...

しなだしん句集『魚の栖む森』

しなださんは、平成九年「青山」(岸風三樓系)に入会し、二十九年には編集長となり、令和二年に主宰を、山﨑ひさを(現名誉主宰)から継承した。該句集は第三句集で、「角川俳句叢書―日本の俳人100」シリーズである。角川文化振興財団、二〇二三年九月二十六日発行。...

染谷秀雄句集『息災』

染谷さんは、「夏草」の山口青邨、その後「屋根」の齋藤夏風に学び、平成二十九年に「秀」を立ち上げ、主宰を務めておられる。その第三句集であり、本阿弥書店から二〇二三年九月一日に発行された。 自選十二句は次の通り。 ひるがへりたる寒鯉に水の嵩 ほつれきて鳰の浮巣の藁や草...

田中位和子句集『銀の柄杓』

田中さんは、ご主人の転勤に伴い香港にくらし、そこで俳句と出会った。だからこの句集のはじめの部分には香港の情景が出てくる。一九九五年に帰国後、幾つかの結社を経て、現在「円錐」の同人。発行は、書肆麒麟で九月三十日だから、澤代表急逝のあとで、山田耕司編集長がお手伝いされたものと思...

大崎紀夫句集『牛蛙』

大崎さんは「俳句朝日」の創刊編集長で、新聞社を定年退職されてから「WEP俳句通信」を創刊し編集長となられた。同時に、結社誌「やぶれ傘」の創刊主宰、同人誌「棒」の同人でもある。この句集は第12句集で、2023年9月15日、(株)ウエップ発行。 自選10句は次の通り。...

中原道夫句集『九竅』

「銀化」主宰中原道夫さんの第十五句集である。昨年はたしか第十四句集『橋』(書肆アルス発行)が蛇笏賞候補となったのではなかったか。そして今回の『九竅』。旺盛な創作・表現意欲に、おおいに感じ入っている。 表紙が凝っている。題名表示がないのだ! そのかわり、やや紫がかった燻し銀色...

小倉倭子句集『帰心』

小倉さんは、早くから結社「水明」(星野紗一に師事、のち山本紫黄に傾倒)で俳句を磨き、のち「円錐」にも所属し、澤好摩代表の指導をも受けている。栞には、「水明」の現主宰山本鬼之介(紫黄の実弟)が丁寧な小倉俳句評を書いている。もうひとり、澤好摩は、この七月不慮の事故で亡くなられた...

小池義人句集『星空保護区』

小池さんは俳句結社「山河」(前代表は故松井国央氏、現代表は山本敏倖氏)の主要同人で、2015年に山河賞を受賞している。その第二句集で、令和五年十月一日、山河俳句会の発行である。帯には「俳句は私にとって生きた証しであり、人生のある時期の記録である」とある。つまり、この句集の一...

宮谷昌代句集『竹の春』

宮谷さんは木田千女の「天塚」を継いだ主宰。師同様「狩」にも入会、その繋がりで「香雨」の創刊同人でもある。帯には片山由美子さんが「いつも前向きで明るい」と書いている。 自選12句は次の通り。 煩悩の数と思へり落椿 前へ行くときは前見てチューリップ...

清水伶句集『素描』

清水さんは「朝」「海程」の同人を経て現在「遊牧」の代表。現代俳句協会賞を受賞している。『素描』は第三句集である。2023年9月7日、本阿弥書店発行。 帯にはこの句集の題名になった〈鶏頭を素描にすれば荒野なり〉が引かれている。 自選12句は次の通り。 ぼうたんの狐雨なら母の景...

梶原美邦句集『旹の跡』(ときのあと)

結社「青芝」主宰梶原美邦さんの第三句集。「旹」(とき)という見慣れぬ文字に興味を持った。「特別なトキと日常のトキを併せた時間を時と申しますが、その痕跡のことです。(中略)私の詩に登場するすべてのものたちの光陰の模様という意を込めて『旹の跡』という名にしました」とある。思いの...

中岡毅雄句集『伴侶』

中岡さんは波多野爽波主宰の「青」を経て、「藍生」(黒田杏子主宰)、「椰子」(友岡子郷代表)に入り、平成三十年、「いぶき」創刊。今井豊氏と共同代表となる。俳人協会新人賞、山本健吉文学賞、俳人協会評論賞などを受けられた。論・作双方に定評ある俳人である。...

黒川悦子著『子規の小函』

黒川さんは正岡子規研究の第一人者で、子規研究の会・会長半田美永氏の序文によれば、「内藤鳴雪研究―子規と歩んだ俳句活動―」により、博士号を授与された、とある。かかる研究者であると同時に、「ホトトギス」同人で、かつ、「円虹」(故山田弘子が前主宰・現主宰は佳乃氏)の創刊に参加した...

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