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雑誌の眼鏡

栗林のブログ

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近藤栄治著『昭和俳句の挑戦者たち』―草城と誓子、窓秋と白泉、そして草田男―(続編)

第三部 中村草田男(ラザロの眼から詩人(ディヒター)の眼へ) 草田男の作品と論と来し方を丁寧に紹介している。しかも、各句集から主要な作品を抽いて、迎合することなしに論評している。この著『昭和俳句の挑戦者たち』の分量の約半分を占めている草田男論なので、小生のブログに別項をたて...

近藤栄治著『昭和俳句の挑戦者たち』―草城と誓子、窓秋と白泉、そして草田男―

近藤栄治氏は、高柳重信についての評論により、第30回現代俳句評論賞を受けた評論家で、この著作のほかに『俳句のトポスー光と影』がある。俳誌「青垣」(大島雄作代表)の会員でもある。 本著は創風社出版、2022年3月1日発行。300頁ほどの論作で、副題の通り、第一部(約60頁)は...

岡田恵子句集『ハーブ系』

岡田さんは「山河」(山本敏倖代表・前代表は松井国央さん)の同人で、山河賞などを授与されておられる実力者である。この句集『ハーブ系』(喜怒哀楽書房、2022年2月26日発行)は、彼女の第五句集である。「山河」の重鎮らしく現代性のある作品が並んでいる。若干の批判性を持った句や物...

松井国央句集『流寓』

松井国央(くにひろ)さんは「山河」の前代表(現代表は山本敏倖さん)。この句集(令和四年二月二十三日、山河俳句会発行)は氏の第三句集。 高野公一さんのまえがきによれば、松井さんが俳句を始めたのが高校時代だとあるから、もう六十五年以上になる。そしてその作品の特徴を、こう書いてい...

津高里永子句集『寸法直し』

津高さんは「未来図」を経て「小熊座」の同人、そして「すめらき」「墨BОKU」の代表であられる。だから師系は、鍵和田秞子、佐藤鬼房、高野ムツオとなる。俳人協会と現代俳句協会の幹事でもある。 この句集『寸法直し』(東京四季出版、二〇二二年二月二二日発行)は、和綴じで箱入りの優雅...

佐藤みね句集『稲の香』

佐藤みねさんは「小熊座」の同人。この句集『稲の香』(令和四年二月二十五日、朔出版発行)はその第二句集で、高野主宰の命名による。それに留まらず、選句も序文も主宰にお願いした、とあとがきにある。 序文によれば、佐藤さんは御子息を亡くされたとあり、土地柄(宮城県遠田郡)から東日本...

松本余一句集『ふたつの部屋』

略歴によれば、平成29年に俳句を始め、「ひろそ火」(木暮陶句郎主宰)に師事とある。それでいてこの句集は既に第二句集(俳句アトラス、令和4年1月30日発行)であるようだ。それにしては(と書くのは失礼だが)作品は見事にきちんと出来ている。驚きである。...

秦 夕美句集『金の輪』

大ベテランの秦さんの第十八句集である(2022年1月15日、ふらんす堂発行)。氏は「豈」所属で個人誌「GA」を発行されている。『金の輪』は小川未明の童話の題名からとられた。「金の輪」ということばが浮んですぐに〈金の輪をくゞる柩や星涼し〉ができたという。未明の童話も実体験から...

平松うさぎ句集『襲(かさね)』

平松うさぎさんの第一句集である(朔出版、2022年1月25日発行)。氏は能村研三主宰の「沖」に2009年に入会し、現在、同結社の同人会常任幹事としてご活躍である。 序文は能村主宰が、跋は森岡正作副主宰が、それぞれ佳句を沢山取り上げて丁寧に書いている。 自選10句は次の通り。...

寺町志津子句集『春は曙』

寺町さんは広島の家庭裁判所でのお仕事を通じて俳句と出会い、平成18年に金子兜太の「海程」に入会、26年に同人、兜太没後は後継誌「海原」に入会された。 お生れは旧満州の大連で昭和21年に引き揚げられた。ご苦労のほどが想像できる(この句集の序文をお書きになられた「海原」代表の安...

「あふり」創刊号

山本つぼみ主宰の「阿夫利嶺」の終刊にともない、「あふり」が誕生した。主宰は小沢真弓さん。「阿夫利嶺」はもともと「青芝」(八幡城太郎が創刊、現主宰は梶原美邦さん)にあった「あふり」句会に因んだもの。神奈川県の西に聳える阿夫利嶺から採った名。山本つぼみさんのご回復と「あふり」の...

渡辺香根夫著『草田男深耕』(横澤放川編)

渡辺香根夫さんが、表記の草田男論を一冊にまとめて出された(編集は横澤放川さん)。三篇の講演録、二篇の評論、晩年の二十年間の草田男作品の多数の鑑賞、などから成っている(二〇二一年十一月二十五日、角川文化振興財団発行)。 小生がもっとも興味を持って読ませて戴いたのは二つの講演録...

相子智恵句集『呼応』

相子さんは2009年の第55回角川俳句賞受賞者で、「澤」(小澤實主宰)一筋の方。その第一句集(左右社、2021年12月11日発行)である。 序文は小澤主宰。その中で主宰は、この句集の題名『呼応』を褒めておられる。「詩とはことばとことばの呼応を書き記したものと考えていたからだ...

池田澄子著『本当は逢いたし』

池田さんの随筆集である。日本経済新聞社出版本部、2021年12月1日発行。60余篇からなる、池田さんの来し方、日常、俳句などにかかわる、軽やかな筆致のエッセイである。このほど読み終わったので、共感した部分、派生的に思い起こしたことなどを、思いつくまま書いておこう。...

細谷喨々句集『父の夜食』

平明でユーモラスな句が多く、愉しい気分で読み終えた句集でした。 細谷さんは在学中に石川桂郎に師事、昭和45年に「風土」同人。その後「一葦」の創刊同人。現在は「件」同人。これは第三句集で、氏には、エッセイ集や坪内稔典・仁平勝との共著『句の一句』など、多くの著作がある。氏は確か...

龍 太一句集『HIGH QUALITY』

驚きの句集である。新記録の句集である。 句集の題名が一風変わっている。あとがきを要約すれば「(入集されている)作品は選者の方々への深甚なる敬意と、一句一句に生命を吹き入れられたもととなる〈品格〉ある選句への深い謝意を表明させていただくものである」とある。...

谷口智行集

谷口さんは結社「運河」(茨木和生主宰)の副主宰。紀南医師会の副会長でもあられる。三冊の既刊句集から自選300句を収録して『谷口智行集』を編んだ。令和3年12月1日、俳人協会発行。各句に短い自註が付されている。 氏は800頁もある俳句関係の小論集『窮鳥のこゑ』を、書肆アルスか...

赤野四羽句集「ホフリ」

俳句の文学性を追求する句集である。 赤野さんは現代俳句新人賞を受けられた気鋭の俳人。すでに句集を二冊出されており、これは第三句集である。2021年9月30日、RANGAI文庫発行。 自選と思われる10句は次の通り。(注記:赤野さんからのメールで、下記は自選ではなくRANGA...

戸恒東人句集(2)

国の内外を旅して詠まれた佳句が多い。 戸恒さんは「春月」の創刊主宰。俳人協会の理事長をも務められた。氏の第四から第六までの句集から300句に絞って入集し、自註を加えてある。2021年12月1日、雙峰書房発行。 旅吟以外に、戸恒さんらしい深い蘊蓄から生まれた作品も多く見られる...

青池 亘 句集『海峡』

微笑ましい吾子燦燦の句集である。 青池さんは「百鳥」(大串章主宰)に平成7年入会し、現在同結社の同人。俳句甲子園で徳山高校を優勝に押し上げるなど、山口県の俳壇をふくめ、おおいにご活躍である。その第一句集(東京四季出版、令和三年十二月二十三日発行)。...

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