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米岡隆文個人誌「ひ」創刊




 米岡さんが個人誌「ひ」を創刊された(2023年5月1日)。氏は守口市の人で、幅広く表現活動に従事されている。該誌は、俳句に特化されたもので、全39頁の薄手の手軽なもの、との印象を外見から受けた。ところが中を開いて驚いた。細かい活字で、濃密な俳句情報がいっぱいである。

 小生が感銘を受けた記事は、

① 室町から江戸にかけての発句と明治から令和にかけての俳句を、五年かけて読みこみ、感銘の作品を6000選び、さらに3000に絞り込んだ。それを各号300句ずつ掲載するという。向後9回が予定される。今号は飯尾宗祇に始まり、芭蕉、去来、鬼貫、蕪村、良寛、一茶、井月などなど、絢爛である。作品を列挙するだけでなく、エスプリのきいた寸評(鬼貫はもっと評価されて良い、とか)が付されている。

② ご自分の俳句作品約170句。

  春眠暁をおぼえて仕方がない(2021年)  から

  思い出せない春風の夢の中(2023年)   まで

③ 二人の阿部の俳句論(青鞋と完市)。面白いのは、青鞋の俳句を論じるのに、同年配で親しかった渡辺白泉を引き合いに出して論じている点である。白泉は、戦前は良かったが戦後は詠むべきモチーフが乏しくなった。これに反し、青鞋は、もはや戦後ではないと言われる頃になって、目立ち始めた。この辺りを丁寧に述べている。

 完市については、初期は目立たないが、『絵本の空』から完市俳句が始まる、という。そして彼の俳句は「音韻俳句、無意味俳句。読み手の多義俳句」であると決める。


 とにかく、濃密な見識と洞察の籠った俳誌である。

 ご発展を期待している。

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