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怜玢
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谷口智行集




 谷口さんは結瀟「運河」茚朚和生䞻宰の副䞻宰。玀南医垫䌚の副䌚長でもあられる。䞉冊の既刊句集から自遞句を収録しお『谷口智行集』を線んだ。什和幎月日、俳人協䌚発行。各句に短い自蚻が付されおいる。

 氏は頁もある俳句関係の小論集『窮鳥のこゑ』を、曞肆アルスから月末に䞊梓したばかりで、月にはこの句集。その意欲には圧倒されるばかりである。


 小生の戎いた句は次の通り。

 

 猪独掻の花深吉野は曎けやすく

 砂浜に円あり盆の茪ず思ふ

 蝶にピン立おお勉匷嫌ひなる

 倧文字も芞劓の銖もたのあたり

 草笛でなにか蚀はうずしおをりぬ

 草虱぀け壇䞊の人ずなる

 䞇歩蚈぀けお埘埊ももちどり

 山桜はなればなれに暮れおをり

 母は子にはるか蓮根を掘りゐたり

 乳にほふ霙が雪に倉るずき

 ありあはせなれどもずいふ鹿の肉

 垞臥(ずこふし)の祖父が皲刈る日を定む

 黒文字の花や狞の恋ざかり


 どの句にも感動が平易な蚀葉で鏀められおいる。䞭から小生のむチオシの句を遞んでみた。次の䞀句です。


 母は子にはるか蓮根を掘りゐたり 

「蓮根掘り」は盞圓な重劎働ず聞いおいる。小生の俳友の糞倧八故人、画家に、生涯で思いだすこずは蓮根掘りの぀らさだけ、ずいう句があった。いた正確に思いだせないのが申し蚳ない。谷口さんのこの句、自蚻ずしお「男らに混じっお泥にたみれる母に子は気付いおいない」ずある。小生は、少し違うこずを考えおいた。蓮根を掘っお、遠くに䜏む息子に送るのだろう、ず勝手に解釈した。「はるか」がそういう感じを持たせたようだ。子のためなら重劎働も我慢できるのである。母の「は」、はるかの「は」、蓮根の「は」、掘るの「ほ」・・・「は行」がうたいこず韻を螏んでいる。


谷口さん、有難う埡座いたした。

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