俳誌「くらら」創刊号
- ht-kurib
- 2 日前
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池田澄子さんの俳句教室(NHKカルチャーの青山教室)の十三人の仲間たちが「くらら」を創刊した。編集発行人は梶浦道成さん。2025年3月25日発行。
澄子さんが次の三句を寄稿している。
同じ世に生まれて春と思い合う
梅散って桜が咲いて風立ちぬ
寒がりも暑がりも居て花筵
祝意を以て、皆さんの作品各12句から、僭越ですが、2句ずつを掲げさせて戴いた。
春の光をノーリードのチワワら 安達原葉子
秋思あり白タオル干す眩しさに
新緑の車窓が本を閉じさせる 荒木とうこ
骨壺をいだきて日向ぼこさせる
ぞうさんのいろと言う子よ養花天 遠藤千鶴子
鯨と河馬が親類なんて春兆す
歩きながら春のセーター脱ぐ男 梶浦 道成
少年に母の日傘といふエデン
マスク跡ついていますよソーダ水 加東ネムイナ
出前取る七草粥は明日にする
たんぽぽと葉っぱのごはんできました 神谷ベティ
三日月のあそこにちょっと座れそう
聖夜劇マリアを演りたいをとこの子 紺乃ひつじ
花曇鳥籠にゐる偽の鳥
春風や連れ立って行くお葬式 佐藤 昭子
秋風よ若い男の残り香よ
缶コーヒー甘しふらここ鉄臭し 丹下 京子
ホットレモネード夫だけ泣く映画
北国の春は未だです入学式 中村 我人
語るだけの戦争の夏八十年
じゃんけんの役員決めや春嵐 畑上 麻保
この国の先人の句に戦時あり
林檎噛む若き兵士の笑み薄し 馬場ともこ
花屑を空へ空へと子ら平時
私わたくしと折り合ひ悪く花薊 山本 恵子
先づは目のよろこびたるよ夏料理
ものやことを素直に見て感じとり、自由に表現した作品が多かったと感じました。
ご発展を希がっております。
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