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雑誌の眼鏡

栗林のブログ

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青麻香菊句集『蛍の夜」

小生がお世話している地元の「さつき句会」に所属しておられる青麻さんが句集を上木された。香菊さんは「山火」の福田蓼汀・岡田日郎主宰の流れを汲む俳人で、確かな叙景句を詠まれる方である。喜怒哀楽房、令和4年12月30日発行。 青麻香菊さんにはじめてお会いしたのは、学習院俳句会の吟...

向瀬美音句集『カシオペア』

向瀬さんは大輪靖宏さんの「上智句会」のメンバーで、山西雅子さんや櫂未知子さんの指導も受けておられ、かつ、フランス語圏の俳句協会にも所属しておられる。その第二句集。2022年12月24日、ふらんす堂発行。序文は大輪先生が書かれている。 自選12句は次の通り。...

池田澄子著『三橋敏雄の百句』

池田さんの該著、懐かしく、あるいは、こんなことだったのか、との驚きを含めて、興味深く読ませて戴いた。2022年12月1日、ふらんす堂発行。 006 かもめ来よ天金の書をひらくたび 010 労働祭赤旗巻かれ棒赤し この句を私は、メーデーが終わった後の景を詠んだ写生句だと思って...

西谷剛周句集『酔いどれ』

西谷さんは奈良の人。「幻」主宰で、奈良県俳句協会会長、関西現代俳句協会事務局長をされておられる。該句集は、幻俳句会句集シリーズ7にあたり、2022年5月発行。 小生が共鳴した作品は次の通り。 010 仕付け糸付けたるままの紋白蝶 013 鋤き込むやげんげにわかに匂い立つ...

岩田 奎句集『膚』

岩田さんは2020年の角川賞受賞者(21歳の最若年)。開成高校で佐藤郁良さんの指導を受け、俳句甲子園で優勝している。石田波郷新人賞や俳人協会新鋭評論賞をも貰っている。俳句界の若きサラブレッドである。「群青」に所属し、櫂未知子・佐藤郁良代表に師事。郁良さんの跋が随分と参考にな...

西池冬扇著『臼田亞浪の百句』ー寂しさの旅人

西池さんが『臼田亞浪の百句』を上梓された(2022年12月24日、ふらんす堂)。副題が「寂しさの旅人」である。 亞浪の句をゆっくりと読むのは初めてである。河東碧梧桐—大須賀乙字に繋がり、虚子とももちろん交流があった亜浪だが、「石楠花」を興し、3000にも及ぶ門下生を育てたに...

合同句集『あざみの』

家裁の調停委員の集まりで「八千草」(山元志津香主宰)の中の句会でもある「あざみの」の会のアンソロジーである。12名が自選各63句を持ち寄った。世話役の横川はつこうさんから送って戴いたので、早速読ませて戴いた。 みなさん熟達の俳人ばかりである。豊かな人生経験をベースに、来し方...

小田島渚句集『羽化の街』

兜太現代俳句新人賞を受賞した小田島さんの第一句集。賞の副賞として協会からの一部助成を受けて、該句集を出版した。誠にお目出たい。小田島氏は1973年仙台生まれで、宮城県の俳句賞も戴いている。句集の序文は「小熊座」の高野ムツオ主宰。栞は、新人賞の選考委員であった小林恭二と穂村弘...

安井浩司句集『天獄書』

安井浩司と言えば、 鳥墜ちて青野に伏せり重き脳 姉とねて峠にふえるにがよもぎ ひるすぎの小屋を壊せばみなすすき 法華寺の空とぶ蛇の眇(まなこ)かな 麦秋の厠ひらけばみなおみな などを思い出す。妙な味のある句を多産する作家だった。「だった」と書いたが、あまり俳壇に顔を出す方で...

「きたごち」終刊号

柏原眠雨主宰の「きたごち」が405号を以てこの12月に終刊した。該号は「きたごち回想」を特集。眠雨氏の「俳句は実景の写生が基本である」から始まる終刊所感や、会員番号957の会員迄の有志の回想を、エッセイとして載せている。全174頁。...

林 亮 句集『致遠』

林さんは「草樹」(代表は宇多喜代子さん)のメンバーで、『歳華』につぐ句集。題名『致遠』は「遠いところに達する」の意。ご自身はご自分の目標を遠くに置いておられるようだ。一頁四句だて、91頁の句集。300句を収めた。 小生が感銘した句を抜き出しました。写生の目が効いた佳句が多い...

拙句集『SMALL ISSUE』に係わるご報告

皆様から拙句集『SMALL ISSUE』に対するご意見を沢山頂戴いたしました。ここにその結果を纏めさせて戴き、お礼の気持ちを込めてご報告させて戴きます。 栗林 浩 令和4年12月吉日 記 句集上梓(令和4年6月)以降半年がたちました。お仲間や、総合俳誌、新聞、結社誌のほか、...

小山玄紀句集『ぼうぶら』

異例づくめの句集である。「群青」同人の小山君は若干二十五歳。俳句四季新人賞や星野立子新人賞を貰っている逸材であるが、今回、第一句集を出すにあたって、今まで用いてきた小山玄黙という俳号を捨て、本名で、しかも有季定型をすてて、自己の意思をつらぬいた。...

恩田侑布子句集『はだかむし』

ドウマゴ文学賞など多くの賞を貰っておられる恩田さんは、あらためてご紹介するまでもないであろう。その第五句集である(角川文化振興財団、二〇二二年一一月七日発行)。 一読して、私には「感性」と「知性」の折り合いが見事な句集と思えて感じ入った。『はだかむし』なる題名は『大戴礼記』...

塙誠一郎句集『家系図』

塙さんは能村研三主宰の「沖」の同人で、作句歴20年の方。序文は能村主宰が、跋文は森岡正作副主宰が、塙さんの人と作品を丁寧に紹介している。選句・構成には広渡敬雄氏が協力したとある。2022年10月22日、ふらんす堂発行。 装丁の美しさ、そして、和綴じ風というのだろうか、開き具...

高尾峯人句集『畏愛』

高尾さんの第二句集。文學の森、令和四年十一月一日発行。氏は山本一歩主宰の「谺」の重鎮で、石川桂郎の「風土」から「琅玕」をへて現在に至り、谺賞や横浜俳話会のみなとみらい賞を貰っておられる。伊豆にお住いのようだ。 自選十句は次の通り。 薔薇剪つてそれからピアノ鳴らぬなり...

及川奈奈夫句集『鰻捕り』

及川さんは「きたごち」の人。同結社の賞をもらっている。丁寧な序文は柏原眠雨主宰。お住まいの宮城県登米市はキリシタン殉教の地でもあって、関連した作品も含まれている。殉教は天草だけではないのである。そして東日本大震災にも遭っている。風土性豊かな句集である。本阿弥書店、2022年...

小川軽舟句集『無辺』

「鷹」の小川軽舟主宰の第六句集である。2022年10月22日、ふらんす堂発行。帯には〈水底に欠茶碗あり蜷の道〉を引き、「私たちは果てを知らない無辺世界に危うく浮かぶように日常を営んでいる。無辺より来たって今在るものは、いつか無辺に消え去る。その過程で偶々出会えた物や心の端正...

ヒューマニズムの俳人―友岡子郷

友岡子郷さんが亡くなられた。2022年8月19日、行年88であられた。私は、子郷さんを明石に訪ねて、拙著『昭和・平成を詠んで』の客様のお一人としてお話を伺ったことがある。その後、蛇笏賞をお取りになり、東京の祝賀会で奥様ともどもお会いしたものでした。いま、その取材記録を読んで...

『黛執全句集』

令和二年十月二十一日に亡くなられた黛執さんの全句集が、黛まどかさんのご努力で発行された(令和四年同月同日、角川文化振興財団発行)。行年九十。水の秀句が多いことから、この日を「秋水忌」とした。序数句集八冊と、その後の作品などを加えてた2956句を入集。...

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